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女性のがん 2.子宮がん


子宮がん

子宮体がんと子宮頸がんに分類される
子宮がんは、女性がかかるがんでは、乳がん、大腸がん、胃がん
に次いで多いがんです。
成人女性ならだれでもかかる可能性がありますが、中年期以降に
特に増えます。
子宮がんには、子宮の入口、つまり膣と接する部分にできる子宮
頸がんと、子宮の奥にできる子宮体がんとがあります。
この二つは、成因や性質がかなり違うので、全く別なものと考え
たほうがいいでしょう。
かつでは、日本では子宮がんの95%が子宮頸がんで、残り5%が
子宮体がんでしたが、ここ20年ほどの間に子宮体がんが2倍ぐら
いに増えて、子宮がん全体に占める子宮体がんの割合は、20%
~30%にいなってきました。
欧米では、子宮体がんが多く、子宮頸がんとの比率はほぼ1対1
となっていますから、
わが国でも徐々にその比率に近づいていくものと予想されてい
ます。

子宮体がんは閉経後の人に増えている
子宮体がんは、閉経後に発生しやすいがんで、近年かなり増え
ています。高齢社会で年配者が増えているということもありま
すが、発生率自体も上がっています。
かかりやすい人は乳がんと似た傾向にあり、肥満、糖尿病、高
血圧、出産や妊娠の経験がない人・少ない人、閉経が遅い人な
どです。また、若い頃、卵巣障害やホルモン異常のあった人、
乳がんにかかった人もリスクが高くなります。

主症状は出血です。症状のないうちに検診をうけるのが理想で
すが、検診は細胞診で費用と手間がかかるため、集団検診はあ
まり進んでいませんから、50歳以上で閉経している人は、自主
的に受ける方がいいでしょう。

治療は、子宮摘出手術が基本です。肥満や高齢、糖尿病や高血
圧などの合併症がある人は、手術がやりにくいのですが、放射
線療法や化学療法だけでは治りにくいものです。
こうしたハイリスクの人には、CTやMRIで、がんの広がり
を調べたり、縮小手術の可能性を探るなど、一人ひとりに応じ
た手術法や治療法を選ぶことが重要になります。


日本で多い子宮頸がん
子宮頸がんは、日本を始め、アジア地域に多いという特徴が
ありますが、最近は欧米型に近づきつつあります。

子宮頸がん(悪性新生物)の治療は、子宮摘出手術が基本です。
ステージ(病期)によって、単純子宮全摘出または広汎子宮全
摘出、リンパ節の郭清などが選ばれます。さらに、内分泌療法、
化学療法などを共におこなうことがあります。
子宮頸がんの患者さんの中には、かつてはそれほどいなかった
20代の人が増えていますが、その原因には初性交年齢の若年化、
セックスパートナーの自由化という風潮が考えられます。

子宮がん検診は対象年齢が30歳以上となっていることが多い為
29歳以下の人は、個人的に検診をうける必要があります。
恐れずに、性交を始めたら検診を受けると考えた方がいいでし
ょう。

女性のがん 1.乳がん


乳がん

◎すべての年代で急増中
乳がんにかかる人の数は、年々増加の一途をたどっていて、年間約3
万人弱にのぼります。
2001年(平成13)の1年間に乳がんで無くなった女性は9,654人に達し
ています。
現在、女性に一番多いがんは乳がん、第2位が大腸がん、第3位が胃
がんです。
欧米ではかなり前から、女性のかかるがんのトップは乳がんで、ごく
最近の発表によると、アメリカの女性は9人のうちの1人が一生のうち
乳がんにかかっているとのことですが、すさまじい高率です。
わが国ではいまのところ、40~50人に一人ぐらいですが、急増してい
るのは事実です。
乳がんにかかる人が最も多いのは40~50代ですが、最近では若い20
代も含めて、すべての年代で増えています。
他のがんに比べて若年層でかかることが大きな問題です。


◎原因は女性のライフサイクルの変化と食生活の欧米化
原因の一つはホルモンに関係するものです。
乳がんは卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)と密接
な関係があり、このホルモンが多い状況のもとでできやすいのです。
卵胞ホルモンは、初経が早く閉経は遅い人、出産経験のない人、出
産回数の少ない人、授乳期間の短い人で多くなりますが、昔の人に
比べれば、現代のほぼすべての女性が、このいずれかにあてはまる
でしょう。

二つ目は食生活の欧米化があげられます。
動物性たんぱく質や脂質が多くなると、ホルモンの産生を促す要素
となり、乳がん患者を増やす一因となります。


◎現在の乳がん治療法
乳がんの治療法は最近、非常に変化してきています。
30年ほど前までは、乳がんと診断されると、定型的乳房切除術とい
って、乳房全部を取り、その下の大胸筋、小胸筋も取って、わきの
下のリンパ節の取り除き、再発を防ぐ方法がとられました。
20年ぐらい前から、非定型的乳房切除術になり、胸筋は残す手術が
主流になりました。
さらに10年ほど前から、乳房も、しこりが小さいときには全部とら
ず、しこりの周辺だけを切り取る乳房温存手術が行われるようにな
りました。
現在では乳がん全体の13%ぐらいにこの方法が行われていて、特に
大都市では30%ぐらいが温存手術になっているようです。
乳房温存手術は、手術の範囲を小さくするのを補うため、手術後に
放射線療法を併用することがあります。
術後の補助療法としてはこのほか、抗がん剤やホルモン剤を組み合
わせた化学療法も行われます。
こうした治療法を使った結果、乳がんの治癒率は向上しており、Ⅰ
期では90~95%、Ⅱ期でも80%、Ⅲ期が55~60%ぐらいになってい
ます。
1円玉以下の大きさで発見されれば温存手術で治癒率はほぼ100%で
すから、早期発見が非常に重要です。
乳がんは、自己診断によって、自分で発見できるがんですから、こ
れを定期的に行うことが、早期発見につながります。

代表的な「がん」 4. 肝がん

4.肝がん

◎初めから肝臓にできるがんと、転移がんとがある

肝がんは、日本を含めたアジアやアフリカに多いがんです。
わが国では、男性は女性の2倍余りと多く男女とも60代で急増します。
罹患率、死亡率、死亡者数ともに増加しています。
がんによる死亡のうち、男性では第3位、女性では第4位です。

◎肝がんには、最初から肝臓にできる原発性肝がんと、他の臓器に
できたがんが肝臓に転移してできる転移性肝がんとがあります。

原発性肝がんは、肝細胞ががん化した肝細胞がんがそのほとんどを占
めています。
転移性肝がんは、胃や大腸などの消化器系のがんから転移したものが
大部分です。

◎原因は主にウィルスだが、酒の影響も

日本人の肝がんの多くは慢性肝炎または肝硬変のある肝臓に発生して
います。B型肝炎ウィルスやC型肝炎ウィルスに感染した患者さんの一
部は、慢性肝炎になり、のちに肝硬変から肝がんへという経過をたど
ります。初めにアジアとアフリカに多いといいましたが、これらの地
域には、ウィルス性肝炎が多いことから、肝炎との関係はかなり強い
と考えられます。
また、アルコールを大量に飲み続けた人にも、肝硬変から肝がんに至
る人がいると考えられています。


◎肝臓の位置と働き

肝臓は右上腹部の肋骨の内側にあり、横隔膜のすぐ下に膜状の組織
で固定されています。
人間の臓器のうち、皮膚を除くと一番大きく、消化を助ける胆汁を作
ったり、栄養分を貯蔵したり、有害物を解毒したりと、非常に多彩な
役割を果たしており、生体の化学工場ともいわれます。
再生能力が大変高く、健康な肝臓なら、半分を切除しても、数ヶ月後
には元の大きさに戻ります。
また、普段は肝臓全体の10分の1程度の力で機能を果たしているといわ
れ、予備能力が高いため、少々の病気や障害では症状が出にくく、病
気の発見が遅れがちです。
このため、肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれます。


◎現在の肝がんの治療

治療の第一の選択は外科手術による部分切除で、肝がんの場合、これ
は大変確実な方法です。
かつて、肝がんは大変治療が難しいといわれていましたが、現在では、
部分切除した場合、5年後の生存率はおよそ50%に達しています。
しかし残念ながら、切除できるケースばかりではありません。
また部分切除も、特に小さながんほど成績がよいので、早期発見・診
断がとても大切です。
手術以外の方法としては、肝動脈塞栓術(がんに酸素と栄養を送る肝
動脈からの血流を止めて、がん細胞を壊死させる方法)、局所注入方
(抗がん剤を含ませたアパタイト、あるいはアルコールをがん病巣に
特殊な針で注入する方法)などが行われます。



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代表的な「がん」3.大腸がん

3.大腸がん

◎特に結腸がんが増えている

大腸がんは、かつては日本には少なく、欧米で多いがんでした。
しかし、1960年(昭和35)以後、日本でも増加傾向にあり、近
年ますます増加の一途をたどっています。
2001年(平成13)には、大腸がんの死亡者数は全がん死の12.3
%を占め、肺がん、胃がんに次いで第3位です。
将来は胃がんを追い越すと考えられ、特に女性では、2015年(
平成27)にはがん罹患数のトップになると予想されています。
大腸がんは、できるところによって結腸がんと直腸がんに分け
られます。
中でも結腸がんの増加が著しく、特に高齢者では結腸がんの罹
患率では直腸がんの倍以上です。
とはいえ、直腸はたった15センチ(全大腸の10分の1)ぐらい
の長さで、そこに全大腸がんの4割以上ができるのですから、
非常にがんができやすいところだといえます。
大腸がんに最もかかりやすい年齢は、男女とも60代で、次いで
50代、70代、40代と続きます。

◎動物性脂質の増加と食物繊維の減少が要因か

大腸がんの原因は、はっきりとはわかっていませんが、食物が
大きな原因の一つと考えられます。
食物中の発がん物質や、体内で作られる発がん物質が大腸粘膜
を刺激してがんが発生すると考えられます。
近年急増している原因は、食生活の欧米化、特に動物性の脂質
・たんぱく質をたくさんとるようになったことと、食物繊維を
あまりとらなくなったことが大きな要因ではないかといわれて
います。

◎早期発見にはサインの出血を見逃さないこと

大腸がんは、見つけやすいがんです。
患部から出血しやすいため、便潜血反応検査が大変有効ですし、
自分でも便に血が混じる、排便後に血が出るなどの症状で発見
することもできます。
しかし、こうした下血や血便のサインがあっても、痔だと思い
込み、発見が遅れるケースがあるのは残念です。
ほかにも、便通異常、腹痛、強度の貧血などの症状がおこるこ
ともありますが、早期がんでは、ほとんど症状がないのが普通
です。

◎現在の大腸がんの治療法

早期で粘膜だけにあるときは、内視鏡で取り除きます。
粘膜下層に達したときには、内視鏡手術で済む場合と、開腹に
よる大腸切除手術が必要になる場合とがあります。
大腸はかなり大きめに切除しても、小腸が代わりをしてくれる
ので、後遺症が少なくて済みます。
進行した直腸がんの場合でも、医療機器の進歩で肛門機能温存
手術が可能になり、今までは7割が人工肛門にする必要がなく
なっています。
また、人工肛門自体も日々改良されているので、訓練すれば
普通に生活できるようになります。





代表的な「がん」2.胃がん

2.胃がん

◎若年層で減り、高齢者層で増えている

胃がんは長い間、罹患率でも死亡率でも、日本人のがんの第1位で
した。
1998年(平成10)に、死亡率では肺がんに第1位をゆずりましたが、
日本人が一番多くかかるがんであることに変わりはありません。

食事や生活習慣の変化によって若年層の胃がんは減っていますが、
高齢者層で増えているため、全体としては罹患者数も死亡者数も横
ばい状態です。
男女の罹患率は、30代まではほぼ同じですが、年齢が高くなるに
したがって男性で増え、60代~70代前半では男性の胃がんは女性
の3倍を超えます。

胃がんの死亡率が減ってきたのは、がん検診で早期に発見される
例が多くなったためと、治療率が高くなったためです。

胃がん患者の約半数は検診で見つかっていますし、早期がんは粘膜
がんならほぼ100%、 粘膜下層がんでも90%以上は治っています。
進行がんでも筋層がんなら5年生存率が80%以上に達しています。

◎食塩のとり過ぎや喫煙が関与している胃がんの主な原因は、胃粘膜
の老化と食生活です。

日本人は、世界的に見ても胃がんが多いのですが、その理由には、塩
分のとり過ぎ、喫煙、胃粘膜が弱いことなどがあげられます。
胃がんは、粘膜に発し、時間とともに進行していきます。
このうち粘膜下層までのものを早期胃がん、筋層より深くなったもの
を進行胃がんと呼びます。
早期がんは大きくは3つの型(隆起方、表面型、陥没型)に分けられま
すが、一番多いのは、表面型のうちの表面陥没型です。

できるところは、胃下部と中部がほぼ同じでそれぞれ約4割、上部が
2割弱となっています。


◎現在の胃がんの治療法

わが国の胃がんの診断・治療は、世界的にもかなりハイレベルにあ
ります。

第一の選択は外科手術です。
健康な部分を残してがんの再発を防ぐために胃の約3分の2をとる部
分切除と、胃全体を取ってしまう全摘出手術とがありますが、なる
べく全摘出は避けるようになっています。
抗がん剤(化学療法)は、かつては胃がんにあまり効かなかったの
ですが、最近はよく効く薬ができたため、進行がんも、化学療法で
がん細胞を小さくしてから手術をする方法がとられるようになりま
した。

早期胃がんの10%~15%は、内視鏡を使った手術が積極的に行われ
るようになっています。
これは、内視鏡に、注射器やスネア(ワイヤー)、鉗子(かんし)、
電気メスなどを装着して、ポリープを切除・回収したり、あるいは
粘膜を切除したりする方法です。

さらに、レーザー装置に接続した内視鏡の管を胃の中に入れてレー
ザー(YAGレーザーやPDT)を 照射するレーザー療法も行われます。

また、腹部に数個の穴を開けてそこから腹腔鏡を入れ、口からは内
視鏡を入れて、両方で監視しながらがんを切除する腹腔鏡下胃内切
除術も行われています。





代表的な「がん」 1.肺がん

1.肺がん

喫煙の影響が大きい肺がんは、肝がん、大腸がんなどと共に
増加傾向にあり、1998年(平成10年)には、ついに男女合計
で肺がんによる死亡者数ががん全体のトップになりました。
(厚生労働省「人口動態統計」)

これは、肺がんの増加とともに、死亡率が高いためです。
肺がんは世界的に増加傾向にありますが、特に日本の増加率
は世界一です。男性では女性の3倍に達し、罹患のピークは
50~60代、死亡者は高齢者ほど多くなってしまいます。
男性に多いのは喫煙者が多いためと考えれられますが、女性
の喫煙者が増加傾向にあるため、
10~20年後の女性の肺がんの増加が心配されています。
肺がんの死亡率が高い理由は、早期発見されにくく、発見
された時にはすでに治療が難しい進行がんであることが多い
ためです。しかし近年、肺がん検診も充実し、特にCT検診を
導入した施設では早期発見率が著しく向上しています。

◎ 肺がんのできやすい部位とその特徴

肺がんは、発生する部位とがん細胞の形態によって次のよう
に分類できます。

・部位別には二つのタイプ

1.肺門部肺がん
肺の入口に近い気管支にできるがん。
喫煙者に多く見られ、ここにできるがんの多くは組織型
   でいえば扁平上皮がんである。
2.肺野(ばいや)末梢部肺がん
肺の奥(肺野)の末梢部分、つまり、肺の先端の方にで
   きるがん。女性にも多く、腺がんが多い。

・形態別には4種類

1.扁平上皮がん
皮膚の組織に似た形のがん。
転移が遅く、完全に切除でき、治癒率が高い。
肺がんの約4分の1を占める。
2.腺がん
形が分泌物を出す「腺」に似ているため、こう呼ばれる。
原因がわからず、リンパ節などに転移しやすいやっかいながん。
近年増加しており、肺がんの約3分の2に達している。
3.小細胞がん
発育が速く、小さいうちから転移しやすい、悪性のがん。
4.大細胞がん(非小細胞がん)
これも進行が速く、転移しやすい。
発生率は低いが、治りにくい。


◎ 現在の肺がんの治療法

他の多くのがんと同じく、手術を受け入れられる人には外科的治療
(手術)が第1の選択です。
それに、放射線療法や化学療法、またはこれらの組み合わせによる
治療があります。
肺は、右が3枚の肺葉に、左が2枚の肺葉に分かれますが、標準的に
行われる手術は、1枚の肺葉を取ってしまう肺葉切除に周囲のリン
パ節郭清*をする根治手術です。

しかし最近は、ごく小さながんに対しては、よけいな切除をできる
だけ減らし、縮小手術により肺の機能を残すとともに、患者の負担
を減らそうという試みがなされています。
肺葉と気管支を切除した後に気管支を縫合する気管支形成術や、早
期がんに対してリンパ節郭清を重点的にする方法などが行われてい
ます。

さらに、新しい治療法として、胸を開けないで内視鏡で治療する胸
腔鏡手術、気管支鏡でレーザーを照射する内視鏡レーザー治療法(
PDT)などの新しい方法が開発・臨床応用され、好成績をあげています。

*リンパ節郭清
がんのできた臓器の周辺の、がんが転移している可能性がある
リンパ節を切除すること。




住友生命、アリコと提携


住友生命、アリコと提携
    … 商品相互供給や共同開発 …

生命保険業界大手の住友生命保険と米保険最大手、
AIG グループのアリコジャパンが、保険商品の
相互供給や共同 開発など全面的な業務提携に踏み
切ることが7日、明らかになった。

提携で住友生命の販売力とアリコの商品開発力と
いうそれぞれの強みを生かし、 顧客基盤の拡充や
競争力強化を図る狙いだ。
AIGグループが国内の大手生保 と業務提携する
のは初めてで、将来は、住友生命とAIG本体との
提携に発展 する可能性もある。

「がん」ってどんな病気?


Ⅰ.がんは遺伝子の病気=がんは遺伝子の異常で起こる

私たちの体は約60兆個の細胞でできており、これらの細胞は
それぞれの役目を果たしています。
正常の細胞が、がん細胞になる仕組みのおおもとは、遺伝子
につく傷だと考えれています。
人間の場合、1個の細胞の核のDNA(デオキシリボ核酸)には
約3万~4万個の遺伝子があります。そのうち「がん」に関係
する遺伝子は200~300個と考えられています。
そのいくつかに傷がつくことで細胞が「がん化」するのです。
がん細胞には、無秩序に増え続けて周りの組織に侵入したり
(浸潤)、血管やリンパ管を通って体のいたる所に定着し、
そこで増殖する(転移)性質があります。
ただし、がん遺伝子が活性化したり、がん抑制遺伝子が弱まる
きっかけには、日常の生活習慣病が大きく関わっています。
中でも食生活とタバコは、がんの大きな発生要因となります。


Ⅱ.日本人の死因のトップ

がんは、1981年(昭和56年)に脳卒中を抜いて死因のトップ
となってから常にその座を維持し、また数も増えつづけて、
2001年(平成13年)には全死因の約3割を超えています。
これは、現在の死因第2位の心臓病と第3位の脳卒中を合わせ
た数よりも多い死亡者数です。がんはまさに国民病なのです。



Ⅲ.日本人に多いがん

日本では長い間、最も死亡率の高いがんは胃がんでした。
しかし近年、胃がんの治療成績がよくなったことや、生活の
スタイルの変化に伴い、死亡率の高いがんの種類も変わりま
した。現在、最も死亡率の高いがんは肺がんです。
1993年(平成5年)に男性のがんで死亡率が最も高くなり、
1998年(平成10年)にはついにがん全体でも死亡率の第1位
となっています。
また食生活の欧米化により従来は少なかった大腸がん、中で
も結腸がんでの死亡が急増しています。
ただし、罹患率はやはり胃がんが高く、依然として第1位です。
次いで大腸がん(結腸がん及び直腸がん)、肺がん、肝がんと
続きます。
男女別では、男性は胃がん、大腸がん、肺がん、肝がんの順、
女性では、乳がん、大腸がん、胃がん、子宮がんの順になり
ます。女性の場合、女性特有のがんが罹患の第1位に入って
いるところが大きな特徴といえます。

2004年4月発行「AFLACだれにでもわかるがん」より